13. 無言の海
青空にめまいを覚え
助けを求めた
自由すぎると息が詰まる
色あせた花火が
夏の終わりを告げた
無意識なクラクション
左右の耳が
バランスを失う
何してるの?こんな処で
埋もれるためにあたし
生まれてきた訳じゃないのよ
テトラポットが涙でぬれた
砂浜に動悸を感じ
体を倒した
黒がやたらと浮いている
冷たい風が
秋の初めを告げた
不確かなフィクション
左右の足が
バランスを失う
何してるの?こんな所で
ボロボロになってあたし
何がなんだか分からないのよ
テトラポットが淡く滲んだ
BACK